実践ガイド

水草とレイアウト

奥行きのあるレイアウトをつくり、育てやすい水草を選び、種類に合わせて植え、最初の3か月を乗り切る方法。

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目次

なぜ生きた水草なのか

  • 水をきれいにする:魚が出す硝酸塩やアンモニウムの一部を吸収する。
  • コケを抑える:成長の速い水草が、コケの好む栄養を使ってしまう。
  • 魚の隠れ家になる:臆病な種や縄張りをもつ種には隠れ場所が、稚魚には逃げ場が必要である。

生きた水草のない水槽でも、換水を増やせば成り立つ。しかし水草があるとバランスがとりやすくなり、水槽も自然に見える。

レイアウトを考える

Tropica は、始める前にレイアウトをスケッチし、まず底床、石、流木などのハードスケープを配置してから水草を植えるようすすめている。水槽に奥行きを出すには、2つの原則がある。

  • 傾斜をつけた底床:手前は砂利 3〜4 cm、奥は 6〜8 cm。
  • 段になった水草:背の低い水草を前景に、中くらいのものを中景に、背の高いものを後景と両脇に植え、手前に泳ぐ空間を残す。

正面図

見せ場

側面図

手前奥3-4 cm6-8 cm
レイアウトの見せ場となる美しい石や流木は、中央ではなく三分割線の上に置くと、構図が自然に見える。底床の傾斜は Tropica の推奨に従っている。

底床、石、流木

  • 底床:粒の大きさ 0.8〜4 mm の砂利なら、根の周りを水が通る。その下に 0.5〜1 cm の栄養系ソイル(肥料入りの下床)を敷くと、根を張る水草に栄養を与えられる。コリドラスのように底をあさる魚には細かい砂が向く。
  • 石:石灰質の石は硬度と pH を上げる。酢をかけて泡立つ石は石灰質である。こうした石は硬水の水槽だけに使う。大きな石は、底床を入れる前に発泡スチロールの板の上に置き、底のガラスを守る。
  • 流木:最初は浮くことが多く、水を琥珀色に染めるタンニンを出す。入れる前に、水を替えながら数日間水に浸けておく。
  • とがった物、塗装された物、アクアリウム用でない飾りは避ける。魚を傷つけたり、水に有害な物質を出したりすることがある。

育てやすい水草を選ぶ

Tropica は水草を3つの区分に分けている。育てやすい(Easy)水草は弱い照明でも育ち、CO₂ の添加もいらないので、はじめての水槽で最もうまくいく。

水草タイプ配置知っておきたいこと
Anubias barteri var. nana(アヌビアス・ナナ)根茎前景、石や流木に活着最も育てやすいもののひとつ。日陰を好む
Microsorum pteropus(ミクロソリウム)根茎中景、石や流木に活着レイアウト素材に活着し、ゆっくり育つ
Cryptocoryne wendtii ’Green’ロゼット型前景または中景手間がかからず、日陰にも強い
Echinodorus ’Reni’ロゼット型中景赤と緑の小型エキノドルスで、小型水槽向き
Bacopa caroliniana(バコパ・カロリニアナ)有茎草後景差し戻した先端が新しい株になる
Vallisneria(バリスネリア)ランナー後景リボン状の長い葉で、自然に増える
Taxiphyllum barbieri(ウィローモス)コケ石や流木の上稚魚やエビの理想的な隠れ家
Limnobium laevigatum(アマゾンフロッグピット)浮草水面下の水草に影をつくる
Tropica のカタログと植栽ガイドをもとに選んだ育てやすい水草。水質、写真、育て方のこつは水草のカタログを参照。

水草の種類に合わせて植える

最も簡単なのは、水槽に数センチだけ水を入れた状態で植え、霧吹きで葉を湿らせておく方法である。それぞれの水草からポットとロックウールを外し、次のように植える。

  • 有茎草:根を約 4 cm に切りそろえ、下の葉を取り、1本ずつまとめて植える。
  • ロゼット型:根を約 4 cm に切りそろえ、株を分け、古い葉を取り除く。
  • 根茎の水草(Anubias、Microsorum):根茎は決して埋めない。腐ってしまう。糸で流木や石にくくりつけるか、2つの石の間に挟む。
  • コケ:小さな房に分けて、レイアウト素材の上に置くか、くくりつける。
  • 浮草:水面に浮かべるだけでよいが、下にできる影を考えておく。

最初の3か月

Tropica によると、最初の90日が勝負である。水草が環境に慣れていく一方で、コケも増えやすい条件がそろう。次の習慣がこの時期を乗り切る助けになる。

  1. 光を控える

    最初の2〜3週間は1日6時間、その後は8〜10時間。

  2. 最初はたっぷり換水する

    Tropica は、3〜4週間は週2回 25〜50%、その後は週に約 25% の換水をすすめている。

  3. 最初の1か月は肥料を控える

    水草は育成場からたっぷり栄養をもらって届く。何より根を伸ばすことが必要である。

  4. 成長の速い水草を加える

    Egeria(アナカリス)や Limnophila のような成長の速い水草は余分な栄養を吸収する。あとで取り除いてもよい。

  5. 魚は急がずに入れる

    水草が根づき、フィルターのサイクリングが済むのを待ってから、少しずつ入れる。

ポイント

  • 生きた水草は汚れの一部を吸収し、コケを抑え、隠れ家になる。
  • 傾斜をつけた底床と段になった水草が、レイアウトに奥行きを与える。
  • 石は酢で確かめ、流木は入れる前に水に浸けておく。
  • アヌビアスやミクロソリウムの根茎は決して埋めない。

出典

これらの出典をもとに Aquarius が執筆しました。獣医師の助言に代わるものではありません。